仏恩に感謝するため、仏生会において浴仏法要が挙行される

天上天下に仏のようなものはない(天上天下無如佛

あらゆる世界のものもまた比べ物にならない(十方世界亦無比

世間のすべてをは見尽したが(世間所有我盡見

仏のようなものは一切ない(一切無有如佛者

 

  2013年5月17日(旧暦4月8日)は本師釈迦牟尼仏のご誕生日のため、本寺院の大雄宝殿で釈迦太子の浴仏祈祷法要が挙行された。浙江省仏教協会副会長で杭州市仏教協会会長、本寺院の住職でもある光泉大和尚が法会の導師を勤め、本寺院の僧侶全員及び護法居士たちが参加した。

 住職である光泉大和尚が香を焚き、太子聖像を礼拝している

早朝4時30分に、霊隠寺の境内で鐘や鼓が一斉に鳴り響き、梵音が漂っていた。光泉大和尚をはじめ、行列が釈迦太子の聖像をお迎えし、大雄宝殿に向かい、用意されておいた花御堂(はなみどう)に安座させていただいた。そして、維那師をはじめ、法師全員が一斉に香賛(香ばしい仏の礼賛)をえ、仏陀の衆生救済の無上の功徳を讃えた。

  

 釈迦太子の聖像をお迎えし、大雄宝殿に向かう

  「南無本師釈迦牟尼仏」と唱和しながら、光泉大和尚は先立って三杓で釈迦太子に水を注いだ。その後、大衆法師と護法居士が次々と杓をもち、九竜聖水を釈迦太子の聖像に注ぎ、これをもって心の無明と穢れを洗い落とし、仏陀の智慧をいただき、清浄となった。

 

浴仏している光泉大和尚

 浴仏している大衆法師

 浴仏している居士信者たち

浴仏(よくぶつ)はまた潅仏(かんぶつ)とも言われ、古代インド原始仏教における重要な儀式の一つである。『過去現在因果経』により、お釈迦様の母親摩耶夫人(まやぶにん)は出産のため実家に帰られる途中、藍毘尼園(らんびにおん)の無憂樹(むゆうじゅ、婆羅樹や波羅叉樹とも言われる)の下で悉達多太子を出産された。その時、難陀(なんだ)と優波難陀竜王(うばなんだ)(9頭の龍がいたとも言われる)が清浄の水を吐き、太子の御体をそそいだ。この歴史上の伝説は古代インドで言い伝えられてきたが、インドの鹿野苑(ろくやおん)などで出土された仏傳彫刻にはこの一部始終が描かれた構図が多く見られる。

 

 

 

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